
こんにちは。大阪市都島区の「アスヒカル歯科」です。
インプラント治療を受けられた方、これから検討されている方の中には、
「治療した後、どんなことに気をつけたらいいの?」
「せっかく入れたインプラントを長く保つにはどうしたらいいの?」
と、不安に思われる方も多いのではないでしょうか?
インプラントは、見た目・噛み心地・耐久性すべてにおいて優れた治療法ですが、治療後の行動次第で成功率が大きく左右されるというのもまた事実です。
本記事では、
- インプラント手術後に絶対避けるべきNG行動
- よくあるトラブルとその対処法
- インプラントを10年・20年と維持するためのメンテナンス法
を専門医の視点からわかりやすく・丁寧に解説します。
目次
1|インプラント治療後に絶対避けたい5つのNG行動
1-1|術後すぐの激しい運動や入浴
術後24時間以内に、ジョギングや筋トレ、サウナ、熱めの湯船など、血流を一気に上げる行動はNGです。
傷口の血管が再生しきっていない状態で血圧が上がると、出血が長引く・腫れが強くなるといったリスクがあります。
✅ 対策
- 当日はシャワーのみ・湯船NG
- 運動は2〜3日控える
- 頭を高くして寝る(枕を2枚使うのも◎)
1-2|硬いもの・熱いものの飲食
インプラント埋入部は非常にデリケートな状態。
この時期に硬いもの(せんべい・ナッツ類)や高温の食べ物(鍋・ラーメンなど)、辛い食べ物などの刺激物を摂取すると、治癒が遅れる原因になります。
✅ 対策
- 初日〜3日目はおかゆ、豆腐、ヨーグルトなど柔らかく冷たい食事
- 噛むのは反対側の歯だけにする
- 飲み物はストローを避けてコップで少しずつ
1-3|喫煙
タバコに含まれるニコチンは血管収縮作用があり、治癒力を大きく損ないます。
また、長期的には「インプラント周囲炎」の最大リスク因子でもあります。
✅ 対策
- 最低でも術後2週間は完全禁煙
- できれば治療開始前から禁煙し、術後3ヶ月以上の禁煙継続が理想
- 難しい場合は、禁煙外来の併用も検討を
1-4|アルコール摂取
お酒は「血流がよくなる」イメージがありますが、手術直後はそれが出血や腫れの原因になり、結果として感染リスクを高めます。
✅ 対策
- 術後1週間は飲酒NG
- 痛み止めや抗生物質との併用も避けるべき
- 水・常温の経口補水液などで体調維持を
1-5|口腔清掃を怠る
「傷口が心配で歯磨きしにくい…」という不安はもっともですが、だからといって何もしないのは逆効果です。
口内は常に細菌が存在する環境。特に術後の部位は炎症リスクが高いため、適切な方法で清掃を行うことが必須です。
✅ 対策
- 傷口を避けて他の場所はいつも通りきちんと清掃する
- 処方されたうがい薬を朝晩きちんと使用
- 患部の歯ブラシは歯科医師の指示に従う
2|インプラント治療後に起こりうる4つの代表的トラブル
2-1|感染症(傷口が膿む・痛みがひかない)
細菌が侵入すると、腫れ・痛み・膿といった症状が出ます。
放置するとインプラント体の脱落にまでつながる可能性があります。
▶ 早期受診が最も重要
違和感を感じたら、自己判断せず必ず早めの受診を。
2-2|インプラント周囲炎(骨が溶ける)
インプラントの歯周病とも呼ばれるこの病気は、気づかないうちに進行することが多く、最悪抜去が必要になることも。
▶ 定期メンテナンスと自宅ケアで予防
- プロによるクリーニング(月1〜3ヶ月に1回)
- 歯間ブラシ・フロスの併用
- 歯周病の既往がある方は特に注意
2-3|神経損傷(しびれ・感覚異常)
それだけ精密な事前診断をしていても100%防げるものではありませんが、主に下顎で発生。CTでの事前診断が不十分だった場合にリスクが高くなります。
▶ 当院はCT×マイクロスコープ(必要な場合)で精密診断
リスク部位は事前に完全に把握したうえで施術を行います。
2-4|骨との結合不全(定着しない)
骨の質や体調管理、喫煙・糖尿病の影響などで、インプラント体がうまく骨と結合しないケースもあります。
▶ 骨造成や再手術での対応も可能
適切な術後管理を行えば、多くのケースで再治療が可能です。
3|インプラントを長持ちさせる「正しいメンテナンス習慣」
◎ 定期検診の頻度
- 3ヶ月に1回が目安(歯周病のリスクに応じて頻度を調整)
- レントゲンで骨の状態を定期チェック
- 噛み合わせの確認と調整もセットで実施
◎ ご自宅でのケア方法
- 自分に合った歯ブラシで1本ずつ丁寧に
- 歯間ブラシやフロスの活用(インプラント専用製品あり)
- フッ素入りの歯磨き粉やマウスウォッシュを使用
◎ 噛み合わせの管理が寿命を左右する
実は、インプラント脱落の原因第1位が“噛み合わせ”の問題だと言われています。
- 噛む力がインプラント1本に集中すると、ネジが緩んだり骨が割れたりすることも
- 定期的にかみ合わせ調整を行い、力のバランスを整えることが不可欠です
4|アスヒカル歯科のサポート体制
当院では、インプラント治療を安心して受けていただくために、以下の体制を整えています:
- CT+マイクロスコープによる術前診断
- 骨造成・再治療にも対応する技術力
- 歯科医師・歯科衛生士が連携したアフターケア体制
- 3ヶ月ごとの個別メンテナンスプログラム
✅ まとめ|インプラント治療を“長く使うため”に今できること
インプラントは「入れて終わり」の治療ではありません。
むしろ、その後の行動と通院習慣こそが成功のカギとなります。
🔵 術後にやってはいけないこと
→ 激しい運動/喫煙/飲酒/硬い食事/清掃不足
🟢 長持ちさせるポイント
→ 正しいブラッシング/噛み合わせチェック/定期通院
インプラントを入れたその日から、「インプラントと付き合っていく」ことが始まります。
正しいケアと医院との信頼関係が、10年先の未来の口腔環境をつくります。
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