
虫歯がひどくても、多くのケースで「抜かずに治す」ことが可能です。
ポイントは、どの段階で受診するかと、**精密な根管治療(こんかんちりょう)**ができるか。
歯の内部の感染を丁寧に除去できれば、重度虫歯でも歯を残せます。
目次
1. 「ひどい虫歯=抜歯」ではありません
「歯がボロボロ」「神経までやられてる」「もうダメかも…」
そう感じて歯医者に行けずにいる方は少なくありません。
しかし、歯科医の視点から見ると、“見た目がボロボロ”でも中身が生きている歯は意外と多いのです。
歯の根(歯根)が健康であれば、根管治療によって歯を残すことが可能です。
✅ アスヒカル歯科では、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使い、
1本1本の歯の根を精密に治療し、できる限り「抜かない」方針で治療しています。

2. 「重度虫歯」とはどんな状態?
虫歯の進行度には4段階あります。
ここでいう“重度虫歯”はC3〜C4(歯髄炎〜歯根感染)にあたります。

進行度 | 症状 | 状態 | 治療法 |
C1 | エナメル質に小さな穴 | 痛みなし | フッ素塗布・経過観察 |
C2 | 象牙質に到達 | 冷たいものでしみる | 詰め物(レジン) |
C3 | 神経まで達する | 強い痛み・ズキズキ | 根管治療 |
C4 | 歯冠が崩壊・神経死滅 | 歯の根だけ残る | 根管治療 or 抜歯 |
C3〜C4は「ひどい虫歯」と呼ばれる段階ですが、根が残っていれば治療可能です。
3. 重度虫歯でも歯を残す3つの治療法
① 根管治療(こんかんちりょう)

歯の神経が感染している場合、感染した神経や細菌を取り除き、内部を殺菌・封鎖する治療です。
これにより歯を残すことができます。
🦷 自費の精密根管治療では、マイクロスコープやニッケルチタンファイルを使用し、
再発リスクを最小限に抑えられます。
費用目安
・保険:約3,000〜5,000円/本
・自費:約55,000〜165,000円/本(精密度による)
② 根管内接着修復(接着療法)
歯の中にヒビが入っていたり、虫歯が歯茎の下まで達している場合に行う治療です。
特殊なレジンや接着剤を使い、歯を内側から補強して「抜歯回避」を狙います。
🩺 アスヒカル歯科では、マイクロ視野下でヒビの接着・補強を行う
「根管内接着療法」も導入しています。

③ コア再建+クラウン(被せ物)
根の治療が終わった後、失った歯の形を再建するために「コア(土台)」を入れ、
上から被せ物(クラウン)を装着します。
歯質が少なくても、ファイバーコア+セラミッククラウンで自然な見た目に戻せます。

4. 抜歯になってしまうケース
残念ながら、すべての重度虫歯が残せるわけではありません。
以下のような場合は、抜歯を検討することもあります。
- 歯根の先まで虫歯やヒビが進行している
- 根の周囲に膿が広がっている
- 根が短く、支えきれない
- 治療しても再感染を繰り返している

ただし、抜歯後も「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」などの方法で、
噛む機能と見た目を回復する選択肢があります。
重要なのは、早い段階で正確な診断を受けることです。
5. 重度虫歯の治療期間と通院回数
治療内容 | 通院回数 | 期間の目安 |
根管治療(保険) | 3〜5回 | 約2〜4週間 |
精密根管治療(自費) | 1〜2回(1回60〜90分) | 約1〜2週間 |
被せ物装着まで | 2〜3回 | 約1ヶ月前後 |
保険治療では回数が多くなりがちですが、
自費治療は精密機器を使うため、通院回数が少なく・再治療リスクも低いのが特徴です。
6. 抜歯を避けるためにできること
① 痛くなくても早めに受診
「痛みがなくなった=治った」ではありません。
神経が死んで痛みを感じないだけの可能性があります。
② セカンドオピニオンを活用
「抜歯しかない」と言われても、別の歯科でマイクロスコープ治療が可能な場合があります。
一度で諦めず、専門医に相談を。
③ 再発を防ぐ生活習慣
- 夜の歯磨きは丁寧に(フロス+歯間ブラシ)

- 甘い飲み物を控える

- 定期検診(3〜6ヶ月ごと)を継続する

7. アスヒカル歯科での「歯を残す治療」実例
例えば、根の先に膿がたまって抜歯と診断された歯でも、
当院のマイクロスコープ治療によって再生できた症例があります。
- 症例①:右上奥歯に強い痛み → 根尖性歯周炎
→ 精密根管治療+MTA充填で保存成功 - 症例②:前歯が黒く変色 → 神経壊死+虫歯進行
→ 根管治療後にセラミッククラウンで審美回復
「抜くしかない」と言われた方の約70%が、実際には歯を残すことができています。
8. ひどい虫歯を放置するとどうなる?
放置すると、以下のような全身への悪影響も起こります。

- 顎骨に膿がたまる(骨髄炎)
- 鼻や副鼻腔に感染が広がる(歯性上顎洞炎)
- 慢性的な口臭
- 噛み合わせの崩れ
- 全身疾患(糖尿病・心疾患)の悪化
痛みがないからといって安心せず、**「ひどい虫歯=早急に対処が必要」**です。
9. まとめ:重度虫歯でも諦めないでください
状況 | 対応策 |
歯がボロボロ | 根管治療+補強で残せる可能性あり |
歯茎から膿が出る | 精密根管治療で感染除去 |
抜歯と診断された | セカンドオピニオンで保存できる場合も |
痛くないけど黒い | 神経死の可能性。早期受診が重要 |
💬 歯科医からのメッセージ
「もう手遅れかも」と思っても、歯科の技術は年々進歩しています。
マイクロスコープやMTAセメントを用いた精密根管治療で、
これまで抜いていた歯を残せる時代になりました。
アスヒカル歯科では、「できるだけ抜かない」治療を行っています。
もし他院で抜歯を勧められた方も、一度ご相談ください。
あなたの歯を守る最善策を一緒に考えます。






コメント