保険診療の白い被せ物の実態は??

2025.04.21

■ポイント1 保険診療で使われる白い被せ物はCAD/CAM!

■ポイント2 CAD/CAMのメリット・デメリット

 

以上の2つのポイントについて解説します。

 

■ポイント1 保険診療で使われる白い被せ物はCAD/CAM!

 

保険診療で使用する「白い被せ物」をご存知でしょうか??

これは、いわゆる「CAD/AM(キャド カム)と呼ばれるものです。

これは、プラスチックの素材でできており、見た目も白く、現在では保険診療で多くの歯がこれを入れられるようになってきました。

以前であれば、保険診療での治療では「銀歯」が多かったと思いますが、近年金属の価格高騰により、どんどんと銀歯からCAD/CAMへの移行が多くなってきています。

治療方法は銀歯と同じで、歯の型をゴムのような素材のもので取り、技工所へ送り作成してもらいます。

1〜2週間程度で完成しますので、完成したものを後日装着するという、2回程度の治療期間が必要です。

最近では、スキャナーで型取りをすることもあるかもしれません。

いずれにせよ、作成に時間が必要ですので2回の来院は最低でも必要な治療方法です。

 

■ポイント2 CAD/CAMのメリット・デメリット

 

続いて、CAD/CAMのメリット・デメリットをご説明していきます。

メリットは、大きく3つです。

一つ目は、「保険診療なので安価に治療ができる」ということです。

保険診療以外での白い被せ物といえば、セラミックなどが挙げられますが、それに比べてCAD/CAMは保険が適応されますので、保険の状況にもよりますが3割程度の治療費で治療を行うことができます。

 

二つ目は、「金属アレルギーの人にも入れられる」ということです。

従来、金属アレルギーのある方は、金属が入れられずにいましたが、CAD/CAMはプラスチックでできていますので、金属アレルギーの方も保険診療で治療が可能になりました。

 

三つ目は、「見た目が白い」ということです。

こちらも、従来の金属であれば治療をしたことが一目瞭然でわかっていました、見た目が白いということで、金属のような目立ち方はしなくなりました。

しかしながら、セラミックのように他の歯に色を合わせるということはできませんので、マットな白さというところはデメリットになるかと思います。

次は、デメリットについて解説していきます。

 

デメリットは、大きく4つあります。

一つ目は、「外れやすい」ということです。

保険診療では、国に定められた限られた材料でしか治療をすることができず、CAD/CAMを接着する材料の強度が弱いために、外れやすくなっています。

治療をしてすぐに外れる方もいれば、数年間ついている場合もありますので、一概にこれぐらいとは言い切れませんが、セラミックに比べるとすぐに外れてしまう可能性があります。

 

二つ目は、「合いが良くない」ということです。

CAD/CAMはセラミックとは違い、型取りの材料もシリコンではなく柔らかい素材の材料を使用しますので、合いが悪かったり、隙間が少しできて作成されることが多いです。

 

三つ目は、「汚れが付きやすい」ということです。

CAD/CAMはプラスチックでできています。日々の生活で強い用していると、少しずつ傷が付き、そういった隙間に汚れがつきやすくなります。

また、セラミックとは異なり、表面もざらざらとしていますので、汚れも付着しやすく、虫歯や歯周病を予防するには難しい、数年後にやり直しの可能性が高い治療方法です。

 

四つ目は、「変色しやすい」ということです。

プラスチックのタッパーにカレーライスを入れると、綺麗に洗ったとしても容器が少し黄ばんでしまったということをご経験されたことはあるのではないでしょうか?

CAD/CAMもまたそれと同じく、プラスチックの素材で作成されていますので、日々の食事やタバコなどで、変色しやすくなります。

 

五つ目は、「割れやすい」ということです。

プラスチックで作成されているということは、強度はそこまで高いわけではなく、噛む力が強い方であれば、一瞬にして割れてしまう可能性があります。

もともと噛む力が強いと言われている方などは、セラミックでの治療を受けていただくことが大切です。

以上が、デメリットでした。

 

まとめ

 

今回は、「保険診療の白い被せ物の実態は??」について、2つのポイントを解説しました。

ポイント1つ目は、「保険診療ではCAD/CAMと言われる白い被せ物がある

ポイント2つ目は、「CAD/CAMにもメリット・デメリットがある

 

という事です。

どのような治療でも同じことではありますが、CAD/CAMにもメリット・デメリットが存在します。

「自分は噛む力が強い」など、治療をされる前にもう一度この治療は自分にとって良いのかということをしっかりと考えていただいた上で、治療を選択していただければと思います。

今回の動画が、ベストな選択になる一つの手段になれれば嬉しいです。

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